通常、タブレット錠は、材料を粉末にして、高熱・高圧の鋳型で材料を形にするもの。
それでは、当社の思うような製品になりません。
そこで、穴の開いたステンレスの板に材料を押し込んで、手作業で切るしか方法がありませんでした。
そんな製品を作る食品会社は、日本には1社もありません・・・
なぜなら、とんでもなく膨大な手間と人手がかかってしまうからなんです。
わたしも、さすがにもうダメだという思いに囚われていました。
だとしたら、どうするか・・・やはり、材料を乾燥させ「粉」にして、ソフトカプセルに入れるしかないのか・・・
そういった業務を請け負ってくれる業者は、それこそいくらでもあります。
しかし、それでは当社の製品の意味が全くなくなってしまうことになります。
ここに来るまで、全国の産地に足を運び、その土地、その土地の方々のお話をうかがい、やっと納得できるにんにくに出会えたというのに・・・
当社の期待を裏切らぬようにと、歯を食いしばって出荷してくださった生産農家の方々のおかげで、こうしてここまで来れたのに・・・
その思いは、製造部門のパートさんたちにしても同じでした。
末美おばあちゃんのにんにくを前に、「ありがたい」と手を合わせていたパートの安藤さんは、二晩眠れなかったといいます。
どうやったら、機械が噛むような固さと粘りに抑える事が出来るのか・・・
例えばパンを練る時はどうするだろう、うどんを練る時にはどうするんだろう・・・
どうやったら粘りを抑えて口当たりの良い固さに調節できるだろう・・・
そんな考えが、頭をグルグル巡ってしまい眠れなかったそうです。
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